裁判員制度開始から10年

裁判員制度は平成21年5月21日より開始されましたので、平成31年5月20日で10年になります(※2019年5月は新しい元号となるでしょうがわかりやすく平成と表記します)。裁判員制度は、国民が刑事裁判に裁判員として参加し、被告が有罪なのか無罪なのか、有罪ならばどのような刑に服するのが妥当なのかを裁判官と一緒に決める制度です。「裁判の内容や手続きに国民の良識が反映されること」「国民の司法への理解を深めること」が裁判員制度の目的と言われています。

裁判員裁判は、裁判員6人と裁判官3人で構成され、評議で議論を尽くして全員の一致を目指します。どうしても全員の一致に至らない場合には、多数決による評決が行われます。

裁判員は裁判員候補者名簿より選ばれます。裁判員候補者名簿は地方裁判所(全国に50か所)ごとに、その管轄地域内の自治体の選挙管理委員会がクジで選んで作成した名簿に基づいて作成されます。裁判員候補者名簿に記載されると裁判所より通知が届きます。つまり、有権者であれば誰にでも通知が届く可能性があります。(※この通知は例年11月ごろに送られてくることが多いようです。18歳以上20歳未満の有権者は除かれます。)「裁判」は国民の権利と自由を守るための大切な制度です。裁判員制度の開始10年が「裁判」について考える良い契機になればと思います。


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